本授業では、新たな価値を創造するエキスパートの起業家から発見された「エフェクチュエーション(effectuation:実効理論・実効論)」と呼ばれる思考様式を学びます。
エフェクチュエーションは、極めて高い不確実性に対して、予測ではなくコントロールによって対処する思考様式であり、起業家やスタートアップのみならず、「不確定な状況における意思決定の一般理論」(Sarasvathy 2008, 訳書p.340)として、既存企業における新規事業開発や市場創造プロセスを含む、最適なアプローチの予測が困難な様々な問題に対して有効な論理であると言えます。
本授業は、講義を通じてエフェクチュエーションを概念的に理解するのみならず、毎回に授業中に出題する課題や演習を通じて、受講者ひとり一人が、不確実性を伴う自らの新しいチャレンジにおいて、エフェクチュエーションを活用できるようになることを目標としています。また、環境分析に基づいて最適なアプローチを予測しようとする「コーゼーション(causation:因果論)」と対比したエフェクチュエーションの特徴を理解し、状況に応じて2つの思考様式を組み合わせて活用できるようになることを目指します。
- 担当教員: 吉田 満梨 [教員]
- 担当教員: 小林 哲 [教員]
- 担当教員: 秋田 真奈美 [教員]