電磁気学はすべての電磁現象を支配する基本原理であり,これほど広範囲に役立つ学問は少ない。本講は、静電界の基礎知識 を修得していることを前提としている。即ち、電磁気学IBに引き続き、電流による磁界、磁気双極子による磁界を静電界との比較で理解する。ついで、電磁界 の動的側面である電磁誘導について理解を深め、物理的実在性 を持つ電磁界に対する基本式をマクスウェル方程式として集約するとともにその物理的意味の理解を徹底する。これから波動方程式を導き、その解である電磁波 について概説するとともに、より抽象的な電磁ポテンシャルの概念を修得する。具体的には次の3項目の理解を目指す。

1.電流磁界の計算 2.マクスウェル方程式とその物理的意味の理解 3.電磁ポテンシャルの概念修得