教育制度論C 2022 年度後期
授業概要
<授業概要>
教育制度について、学校教育、教育行政、学校外教育といったマクロな文脈からとらえ、教育の営みを支える制度について考えていく。
<授業の到達目標及びテーマ>
(到達目標)公教育制度の意義・原理・構造について、法制に関する基礎的知識を身に付けるとともに、内在する課題を理解する。
(テーマ)マクロな公教育制度の法制をミクロな教育の営みとのかかわりにおいてとらえる。 <>>
<授業内容>
この授業では、自由権や社会権など基本的人権を基礎にして、教育制度をどう捉えるかを考察していきたいと思います。すなわち民主主義的な教育制度の在り方について考えたいと思います。そこで、①まず、高等学校の世界史や政治経済を十分に学習してこなかった学生もいるかもしれませんから、近代市民社会と法制度について学び、法に基づいた教育制度の意義について考察したいと思います。②次に、教育の機会均等という角度から現代日本の教育問題を考察し、③さらに、中学校・高校を中心に、学校体系の問題を検討し、④そして教育の自由という視点から、教育基本法の教育目的規定を考えます。⑤さらに教育の独立と地方自治の観点から、教育委員会制度について、⑥また、国民の教育権という観点から、教育課程制度、教科書制度の問題について考察します。⑦最後に今後の教育政策のゆくえを考えてみたいと思います。シラバスとは少し違いますが、以下のような内容で進めます。
<シラバス>
第 1 回 教育制度の概観、教育制度と法
第 2 回 日本国憲法の原理と基本的人権
第 3 回 民主主義と教育
第 4 回 教育を受ける権利と機会均等
第5 回 社会的差別と教育、経済条件による教育格差
第 6 回 学校制度の歴史と原理
第 7 回 6・3・3 制の意義と学校制度の問題
第8 回 教育基本法の意義と論点----教育の目的と教育の自由
第 9 回 教育行政制度と教育委員会
第10 回 教職員法制と教職員の使命・権利・服務
第11回 学校経営とチーム学校、校務分掌
第12回 社会教育、地域・家庭と学校の連携
第13回 教育課程行政と学習指導要領
第 14 回 変化する社会と新たな教育の動き
第 15 回 総括的討議
<参考文献>講義中に提示します。
<事前学習>あらかじめテキストの指定された箇所を講読し、議論するポイント等を整理する
<事後学習>授業内で議論したポイントや疑問点等についてさらに調べるなどして考察を深める
以上
- 担当教員: 三羽 光彦 [教員]